Columnコラム
需要と共有
2021.04.03
美容室産業は需要と供給が常にイコールの産業であり
人口減少や国家資格の縛りとともに
これから需要が伸びることはまずない業界
では供給はどうかというと
業界では常に新しいサロンが立ち上がり供給され続ける
そして新しく
立ち上がったサロンに既存サロンの需要が奪われているとう構図
つまり新しくオープンしたサロンがあるからといって
産業の需要が増える訳がなく
どこかのサロンからその需要を奪っているという
『完全競争市場』だ
オープンして調子がいいサロンもあれば
そこの需要を奪われて衰退していくサロンもある
ということ
そして需要と供給がイコールである『完全競争市場』は
長期的に利益を出し続けることは困難であることは経済界の常識なんだけど
なのにどうしてこんなにも新しいサロンが次々オープンするのだろう
それはきっと[競争]という隠れたワードに対する認識が
『競争はいいことだ』という概念からあるように感じる
この『競争』をひたすら続ければ
今調子のいいサロンも必ず衰退の段階がくる
それは必然でありどうしようもできない『完全競争市場』の原理原則の一つ
美容室以外の産業
例えば飲食業界などを見てもそれは明らかだと思う
次々と新しい飲食店がオープンし
次々とクローズに追い込まれる
それはなぜかというと
飲食業界も常に需要と供給がイコールの産業であり
ちょっと変わった飲食店を出したらからといって需要が増える訳ではないのである
つまり『差別化』にならない。
この事実を考えた時に
『完全競争市場』では『差別化』は存在しないと思っていた方がいいと私は思う。
差別化!差別化!と声高でいってる業界ほど『完全競争市場』であり
『差別化』などあり得ない
その対極になる圧倒的差別化で市場を『独占』している企業から差別化なんて言葉は出てこない
アップルやfacebookが『差別化!』なんていうだろうか
新しい『需要』を生む企業は需要の『独占』を得ることができる
だから弊社ももちろん展開を重ねていくが
そのさきに『新しい需要』を生み出さなければいけない
ただただ店舗出店を重ね
拡大を重ねた先にあるのは
『繁栄』ではなく『大失敗』だと思って間違えないと思う
これからサロンをオープンさせようと思っている人は
この事実を理解するべきであり
オープンの先に『新しい需要』を見据えてオープンすべきだ
さもないと数年のうちにたちまち新しいライバルに追い越されるか
資金力で勝るサロンに負けることになるだろう
この『新しい需要』というのは難しく考えるとわけわかめだけど
よくよく考えると結構たくさんある
例えば
『たわし耳かき』と呼ばれる商品がある
果たして今まで『たわし耳かき』市場が存在しただろうか
『耳かき』市場はあるかもしれないが
たわし耳かき市場が増えたからといって耳かき市場にどこまで影響があるだろうか
と考えると
この『たわし耳かき』というのは全く新しい需要を生み出したことになり
『たわし耳かき』市場を『独占』したことになり
ヒットした時のインパクトはすごいものになるはずだと想像できると思う
今も昔も
『新しい需要』を生み出すことを考えるべきであり
弊社もそのチャレンジをしなければいけない
そうしないと結局
社員を守ることはできない。
出店、店舗展開の先に
お客様が喜ぶ『新しい需要』を見据えること
テクノロジーと言い換えることのできる
この『新しい需要』に
チャレンジしたいと思います